俺のバイトは居酒屋である。

個人経営のくせにけっこうでかい。

もう４年も続けているとバイト連の中でも古株化してくるもんだ。

昨日の深夜の最終片付け（俺らの店では、「しまい」と呼ぶ。）は、



俺と

新人バイト２１歳フリーターの通称「アケボノ」（顔が曙に似ているから。でも細い）と

更に古株の２９歳「アニキ」（ただし女性。美人だが性格があまりにオトコなので。）



だった。



フロア掃除をアケボノにまかせて調理場の片付けをアニキと手分けしてやっていると、北京鍋を焼きながらくわえタバコのアニキが唐突に。

「れんちゃん（俺のことやな）カノジョと別れてんて？」

「はぁ・・・」（多分「ハナテン」がリークしたと思われる。こいつは俺の同期。）

「なんで？うまいこといってたやん。」

「んー・・・・まぁいろいろとあるんスよ～」

「けっこう巨乳でかわいかったし」

「巨乳好きみたいにゆわんといてください」（笑）

「嫌いなん？オトコはみんなソやろ？」

「どっちかってーと貧乳派です俺は」



アニキ、乳の話がしたいのか？そうなのか？



「巨乳やったらパイズリもしてもらえるやん」（パ、パイズリて。）

「いやそれやったらフェラチオの方がエエですわ」（ぶっちゃけてどうするオレ。）

「あ、してるとこ上から見下ろすん好きやろ～」（オトコは多分みんな好き(*´ェ`*)）

「めちゃ好きです」（真面目に答えるオレもどうよ。）



「あはは、れんちゃん意外とサディスト～」

「何ですか、意外と、て。めっちゃ責め系ですよ俺は」





アニキ、オレの性癖の話が聞きたいのか？そうなのか？





「アタシ、どっちかってーとマゾやなぁ。言葉責めとかめっちゃヤバイ・・・」



あらあらあら・・・・

なんかいつも強気のアニキがマゾ顔になってるやん。

いぢめてしまいたくなるなぁ・・・・



「あ、もしかしてアニキ濡れてます？」

「れんちゃんいじわるやぁ・・・」

「アニキメチャやらしぃなぁ。仕事中に濡らしたらアカンやん。アケボノにゆぅたらビックリしよんで」

「アカンて！ゆわんといて、れんちゃん・・・・」



アニキ、ここでどんなプレイする気ですか・・・・ ｡･ﾟ･(ﾉ∀`)･ﾟ･





ヤバイ。



雲行きがあやしくなってきた。

アニキ発情状態。

確かにオレはサディストだし、年上も好きだし、いつもは強気でさばさばしてて、オトコしか感じないアニキがマゾオンナ化してるのはかなり萌えなシチュエーションではあるが。



今、俺にはもっと萌えな人がいるもんですから(///∇//)テレ





「れんさーん、ホール終わりましたよぉ～」



アケボノ、ナイス助け舟。



「おぅ、ほなこっち手伝ぅてくれや～タレしもてくれ」



アニキ泣きそう。

ちょっと可哀想。

それがまたよかったり（鬼畜。）



帰り際に

「帰ってひとりえっちしたらあきませんよ」

とこっそり言うとアニキ

「アホ」

怒ったような嬉しいような複雑な顔・・・・・

ちょっとごめんなさい。



愛車PASSOを店の前にまわしてきたアケボノとすれ違いにアニキはVINOで帰っていった。

「んー、アニキ変でしたねー」

「そうかー？」

「れんさんアニキくどいたんですか」

「ありえん」

「アニキ嫌いなんです？」

「嫌いちゃうけど・・・考えられへんな」

「ガセかもしらんけど、ハナテンさんがアニキがれんさんのことオきにやゆぅてましたから・・・・」



またハナテンかよ（笑）

あのしゃべりオンナ・・・・(￣Д￣;)



「そんなんはよゆぅてくれや・・・・」



何をしたわけでもないんやけど下手したらややこしなるやんけ。

次にアニキと「しまい」は１０日ぐらい先・・・・



オネーサマ、どうか今日のことは忘れてください・・・・(　┰_┰)













俺の人生山アリ谷アリ。