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自分の中の両極を、自分の中のけだものを。 制御し飼い馴らす方法を探す旅。
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ヨルくん、還る。【res:】
火曜の朝、タイムカードを押す直前にメールが入った。
「まぁこ」
いとこである。
そういえば天神祭に来るってばぁちゃんが言っていた。
内容を確認する間もなく、後ろからキャバリエ氏とモラルマモル副所長の明るい挨拶がきこえた。
その声に押されるように俺はタイムカードを押した。
どうせ、せっかちなまぁこのことだ。
今日天満に来るのか来ないのか、みたいなメールだろうと決め付け次に携帯をあけるまでその存在を忘れていた。

法務局での待ち時間に携帯を開けることがあって、そこで初めてまあこのメールを読んだ。

簡単でくだけた挨拶に続いて、思ったとおり今日の予定の確認。
押しの強いメールの調子は俺の姉貴に似ている。
そしてトーンの高いそんな文面のあと、
『それはそうと』
と続いていた。

『ヨルくんの調子が悪いねん。』

だから絶対来い、と締めくくられてメールは終わった。

孝行をしたい時に親はないというが、じいちゃんばあちゃん孝行というのは本当に時間との戦いだ。
俺たちには唸るほどある未来というものが、あの人たちにはもう在庫切れなのだ。
タイミングを逃してしまえば後悔する。
そんなヤツを何人も見た。
だから俺はなるべくじいちゃんとばあちゃんの望むとおりに動くことにしている。
コンタは仕事が片付かずこれないがはじめから天満には行く予定にはしていた。(浴衣を着るか着ないかは別にして。)
だからまぁこには、わかった、と短い返事だけを返しておいた。




「ヨル」はばあちゃんの家の猫である。
メスで色はアイボリー。
牛乳を入れすぎたカフェオレみたいな限りなく白に近い茶色だ。
メスなのに「ヨルくん」で
白いのに「ヨルくん」。
理由はわからない。
「ヨル」は「夜」ではないのかもしれない。
俺の記憶がはっきりしだすのが5歳ごろで、その時の記憶にヨルくんはすでにいた。
だから少なく見積もっても18年は生きている勘定になる。
ばあちゃんによると、
ヨルくんは、姉貴が拾ってきた猫らしい。
小学校に入るか入らないかの姉貴が、その年の天神祭の宵宮の日に連れて帰ってきたのだという。
連れて帰ってきたというよりはヨルくんが「ついてきた」というのが正解のようだ。
姉貴はもちろんそのことをまったく覚えてないが、オカンが「ネコちゃんがついてきてん、アカンゆうたのに、ついてきてん」と泣きじゃくる姉貴のことを覚えていた。

俺たち家族そして親戚にとってはヨルくんは、血族が集まる「家」そのものでありまた「血族」そのものである。
そこにいるのが当然の風景で、たとえそこにいなくても必ず帰ってくる、そんな存在だった。


ヨルくんはとても「心得た」猫だ。
俺の家にも猫が三匹いて、一匹は俺が感心するぐらい賢いのだが(あとはバカ)さらにその上をいく。
窓と玄関は開けたら閉める。
足が汚れていたら玄関でばあちゃんを呼ぶ。
人間関係を把握しているらしく、その時一番弱い立場のものの隣に座る。
泣いているものがいたらその隣にいく。
いて何をするわけでもない。ただ隣で喉を鳴らしているだけだ。
盗み食いはしない。(但し狩りはする)
そして昔は強い猫でもあった。
半ノラ時代は4-5日帰ってこないこともザラだった。
空き地で野良猫を追い回しているヨルくんを何度も見た。
ヨルくんの右耳は少しだけ裂けている。
ただし怪我はそれだけだった。
ばあちゃんは自慢げにいう。
『ヨルくんはこのへんの女ボスやってんで!』



午後5時ぐらいから携帯が騒がしい。
かなこ。
おかん。
まぁこ。
かなこ。
かなこ。
・・・
立て続けにメールが入る。
丁度電話応対と引き続いての書類確認に追われ、俺がそのメールを確認できたのは午後6時の終業後しばらくたってからだった。

メールはすべて
ヨルくん危篤を知らせる内容だった。



ばあちゃんチは、天神祭どころの騒ぎではなくなっていた。
16畳の和室の真ん中に
愛用のタオルケットに体を横たえるヨルくんがいた。
その腹はゆっくり、上下している。
「れん兄」
俺が入っていくと目を真っ赤にしたまぁこがまず振り返った。
「一昨日から全然ごはん食べてないねん・・・今朝から、おしっこもいかれんよになって、もうな、立たれへん」
そして何度も何度もしゃくりあげた。
「・・・姉貴は?」
「もうすぐ来ると思う」


ヨルくんを見た。
毛並みにはもう艶がない。
目は開いていたが、電気の下なのに虹彩が丸い。
俺が覗き込んで、ちいさく「ヨル」と呼ぶと耳だけが反応した。
もう目は見えてないのかもしれなかった。
「お水とかは?飲んだ?」
ばあちゃんが首をふった。
「牛乳もあかんかってな・・・スポイトであげたけど、出てしもて」
かなこが部屋の隅でヨルくんの方を見ずに座っていた。
怒ったように口を結んで、いろんなことを我慢している顔だった。
おかんがお疲れさん、と麦茶の入ったグラスを俺に差し出した。
「まぁ・・・あとは見送るだけしかできんわ」
奥の間で、祭りの日だというのに素面のじぃちゃんがぽつりと言った。


午後8時をまわったころに姉貴が半泣きでやってきて、ヨルくんを見るなり号泣した。
つられてまぁことかなこがしゃくりあげた。
ヨルくん、ヨルくん、と何度も呼んでヨルくんの手を握った。
みんなヨルくんを取り囲むように座っている。
姉貴とまぁことかなこはもう大泣きだ。
おかんとばぁちゃんは声こそあげないものの目が赤くなっている。
じいちゃんは何も言わずあぐらをかいてヨルくんを見守っていた。

俺は何か言うと涙が出そうでずっと黙っていた。
いろいろ考えていた。
今ヨルくんは何を考えてるんだろう。
姉貴についてきた時のことを聞いてみたい。
なんで姉貴を選んだのか。
なんでこの家にきたのか。
野良猫に勝つコツ。
ボスって大変じゃね?
楽しかった?
雀よく食ってたよな。
キャットフードとどっちが好き?
なあヨルくん。
おまえ、幸せだった?



姉貴がしゃくりあげながら台所にたち
ヨルくんがいつも使っていた梅模様の小皿に少し水を張って戻ってきた。
「ヨルくん、飲み」
姉貴はその水を少し人差し指にすくってヨルくんの鼻先に近づけた。
ヨルくんが耳をぴくりと動かし、目も動いたような気がした。
ピンク色の舌がでて、姉貴の指をペロリと舐めた。
まぁことかなこの顔が明るくなった。
「飲んだやん、飲んだやん・・・はる姉、ごはんもあげてみて」
まぁこがはしゃぐ前で、ヨルくんは顔を本当に少しだけあげて、もう一度姉貴の指を舐めると、大きく一つ息をした。
そして目を閉じた。


「ヨルくん」



もうヨルくんの腹は動かなかった。
姉貴がその場に崩れ、続いてまぁこもかなこも声をあげて泣きだした。
おかんが鼻をすすりあげながら洗面所に立つ。
涙がいっぱい流れる部屋に喪失の悲しみがそれ以上に充満して胸がかきむしった。
俺はあぐらをかいたまま、ヨルくんを見つめていた。
「ヨルくん、天神さんと来て、天神さんと行ってしもたなぁ」
しばらくしてばぁちゃんが真っ赤な目で言うと
時計を見たじいちゃんが嬉しげに言った。

「ああほんまや・・・ちょうど宮入りの時間や。心配ない、ヨルくんは多分管公さんの猫やったんやで。心配ない心配ない。還っていっただけやて」



そういうじいちゃんの目にも涙がたまっていた。



午後11時。
誰も祭にでかけないまま時間が過ぎていた。
飾り帯が入っていたという桐の箱をばあちゃんがもってきた。
姉貴がどんどん硬くなっていくヨルくんの体をタオルケットごとその箱に寝かせた。
じいちゃんがばぁちゃんに、酒もってこい、と言った。
鱧だせ。
ヨル、送るぞ。



畳の上に桐の箱。
その横にテーブルを置いて俺とじいちゃんは差し向かいで座った。
俺の隣に姉貴が肩を揺らしてまだしゃくりあげながら座っている。
鱧。
冷酒。
俺は涙の味がする鱧を食べ、酒を飲んだ。
ヨルくんは眠っているようだったが、少し撫でるともうそれはヨルくんではないことがわかった。
ヨルくんがそこにいないことがわかった。
「なあレンジよ」
「ん?」
「ワシやったら、こういうやり方嬉しいんやけどな。どない思う」
鱧を食べながらじいちゃんが頭を掻いた。
「ええんちゃうか・・・ヨルくん鱧好きやったし」
「そうか」
じいちゃんがちょっとホっとしたように笑って
「そうか」
もう一度言った。そして俯いて泣き続ける姉貴に静かに声をかけた。
「おいハル・・・お前も飲め」
姉貴が顔を上げた。
「お前が送ったらな誰が送るンじゃ。ヨルにご苦労さんっちゅうたれ」
姉貴がしゃくりあげながら、それでもじいちゃんの杯を受けた。
「アリガト・・・ヨルくん」
姉貴はそれだけいうと一口酒をのみ、またその分の涙を溢れさせた。





こうしてヨルくんは還っていった。
天神祭の夜のできごとである。










コメント
この記事へのコメント
【res:】
■そら■幸せだったんかな・・・ヨルくんしかわかんないから歯がゆいけどね。
幸せだったと思いこむことはできる。

■沙羅ねえさん■うんうん、って、そうだよきっとそれだよ「死に水」だよ、ってちょっと感動しながら読んでたのに・・・
乱行って。乱行って。(笑)
おまけに見守るんじゃなくて見張るのか・・・・
ヨルくんお手柔らかに・・・(ドキドキ

■ちとせ■俺の親族はおかげさまですげー元気でしばらくは誰も見送らなくてよさそうだけど、バイク仲間を2人亡くしてる。後悔というよりはただ悔しさだけがあったことを思いだす。
明らかにヨルくんの時とは感情が違ってた。
確かにヨルくんの死は悲しかったけど、何か「成就」という言葉も似合うような。
ペットロスト、という言葉があるみたいだけど、俺はヨルくんをペットだとも思わないしロストした、とも思わない。おかしいよねぇ・・・

■すずさん■いや、そんなことないですよ!ああ、なんかわかる、って。喪失感はあるんだけど、何か大事なものを貰った気がしてる。
ヨルくんはいろんな人の悩みを聞いてあげて(聞かされて?w)たからそういうものも一緒に抱えて還っていったのかなぁ、なんて考えてみたり。

■レンさん■みんなヨルくんが好きでした。でも、そこにいるのが普通すぎて、いつもはその存在を意識しない。悲しい時や辛い時はじめてヨルくんが傍にいることに気がつく、そんなヨルくんの存在でした。
ヨルくんの好きなプリンを食べるときには一口わけてあげてください。きっとよろこびます・・・
っつかレンさんっっレンさんに優しい文体とか言われると俺めっちゃ喜びますよ!癒し系ブログの大御所に言われると・・・ワーイw

■ゆか■長生きしたねぇ。「ネコマタ候補生」とか言われてたけど・・・残念でした(笑)
猫の死に目にはあえないというけど、やっぱ見守ってあげたいよね。家族としては。
俺の家には10年オーバーの猫がまだ3匹いるのでこんな別れを3回控えていると思うと辛いような。
もっと可愛がってやんないとな、と思ったり。といいつつじゃれるこいつらを足で払ったりしてる日常なんですが・・・(汗)

■hanaさん■ヨルくんは本当に優しい猫でした。ヨルくんが俺たちを愛してくれたように、俺たちはヨルくんに愛情をかえせたかなぁ・・・
死には喪失感と慙愧の念がつきものなんでしょうが。

■さくら■ごめんね、目、腫れなかった?w
俺の親父は、見送るのがイヤで最後まで動物飼うのに反対だった。オカンは何度もそういうのを経験してきてそれでもなお動物を飼う。「悲しいだけちゃうやん。いろんなことあの子らから貰ったり学んだりするやん」ってさ。
悲しい気持ちで終わってしまったらその子たちと暮らした年月がすべて悲しくなるからイヤなんだと。
ちょっとオカンすごいと思った。
またいつか、一緒に暮らせばいいと思うよ。

■あきぱん■淋しく死んでいったかどうかなんて本人たちにしかわかんないって。目に見えない、形にならない愛情だってあるしね。そうやって思いだしてあげること、忘れないことがその子たちの供養になるんじゃないかと思ったりするよ。
姉貴を待ってた、っていうのは感じたなぁ・・・
ヨル、すげぇよな。

■buleさん■知り合いの親父さん(坊さん)が言ってたけど、どう見送るか、というよりはどう供養するかということらしいです。優しい気持ちで思いだしてあげることが大切だといってました・・・肉食しパチンコもする生臭坊主ですがw
俺は、そして姉貴も「ロスト」の感覚はないといってました。

■secret-S1■あれ・・・そんなに変じゃないですよ。っつかしっかり話せてるじゃないですか。是非、ブログも書いてクダサイ・・・w

■まり■ご、ごめんね・・泣かせてしもたね・・・(汗)遅刻せんでよかった・・・
ねずみ取りにひっかかる猫・・・ちょっとカワイイ(笑)
16年か・・・まだまだ大丈夫。可愛がってやってね★

■secret-S■別ルートにてレス済・・・(笑)

■ゆうこ■そう、ヨルは本当に家族として存在しながらも自分が猫であり人間たちとは違うんだって認識し、最適な距離感を保ち、必要な時に必ずいる猫やったね。
だからただの賢い猫、でかたづけたくなかったり。
実は猫の形をしてるけど人間の魂が入ってるんちゃうの?とか。
関西弁フェチここにきわまれり・・・(笑)

■どんこ■どんこも涙脆いよねぇ・・・(笑)そんなどんこが好きなんだけどねっっっ(告白?w)
そうやなぁ、最後まできっちり礼儀正しい猫やったんやなぁ・・・
ありがと、ヨル・・・

■アコさん■あ・・・アコさん(涙)
アコさんらしくなくて余計泣ける。
ヨルくん、おまえすげぇなぁ。
アコさんの毒まで抜けてるよ。

2006/08/01(火) 08:28:35 | URL | 恋児 #0iyVDi8M[ 編集]
ヨルくん。   おつかれさん。

   ありがとう。

 なんだか、やさしい気持ちになれました。
2006/07/31(月) 12:34:48 | URL | アコギスト #-[ 編集]
泣かすなよ(´ノωノ`)シクシク
ネコは基本的に人に死にざまは見せない。

でもそれをヨルがしなかったのは
きっと皆にそれでお礼をしたんだと思う。

たまにすっごくおりこうさんなネコがいるよね。
わしもこどもの頃から沢山飼ってたから
わかるよ。
2006/07/30(日) 08:40:58 | URL | どんこ #-[ 編集]
ヨルくん、絶対幸せだったと思うよ。(^-^)
もしヨルくんが人間の言葉を話せたら絶対「この家に来てよかった。みんなありがとう。」って言ってたと思うよ。


ヨルくんの頭の良さにはビックリした~!
うちの近所に飼い主とヒモなしで散歩に行くネコがいるけど、そんなの比べものになんないやw
人の気持ちがわかる優しいネコちゃんだったんだね。(^-^)



「牛乳を入れすぎたカフェオレみたいな限りなく白に近い茶色」この比喩、なんか気にった。(^^ゞ←そこかよっ!ってつっこまないでねw
んでもって、お姉さんの子供の時に言った言葉を読んで、ちっちゃい子の関西弁もいい~!カワイイ~w(≧▽≦)って思った。

あ~やっぱり関西弁フェチだ・・・私w(-.-;)
2006/07/30(日) 00:14:56 | URL | ゆうこ #KPE40tuU[ 編集]
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2006/07/29(土) 18:03:54 | | #[ 編集]
アップされた日仕事行く前に、時間があったのでネットつなぎました。
朝から号泣で、仕事ギリギリでしたww

実家にも猫がいます。
私が小1の時にもらわれてきた猫ちゃんです。
姉妹は1年くらいで交通事故でいなくなってしまい、その時は一日中泣いてたの思い出しました。
今の子は事故にあって骨折しても、病気になっても、ねずみ取りに引っかかってもwがんばってくれています。
今年で16年目です。
まだまだがんばってほしいなぁ~。

ヨルくんは幸せだったんじゃないでしょうか。
私も、この子にその日がきたらそんな風に送ってあげたいです。
2006/07/29(土) 16:20:34 | URL | まり☆ #-[ 編集]
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2006/07/29(土) 04:37:44 | | #[ 編集]
こんばんは
ヨルくん、大切な人達に見送ってもらえて、安心して還れたと想いますよ・・・

(今はイナイケド自分とこのお犬さま達はどうだったんだろう・・安らかでは無かったから・・)

「血族」そのものなら、なお更だけど・・
埋められない穴が出来るから。(ネガティブじゃなくてね)
少し気をつけてね・・でも、これは人それぞれかな・・・
2006/07/29(土) 00:02:51 | URL | bule #2ykNyDH.[ 編集]
ううっ・・・ううっ。。!!(:´∩`:)
ヨルくゥーーーんっ!!
お姉ちゃんが来るまで待ってたんだね。。。
お姉ちゃんに会えて安心したんだね・・・☆
力いっぱい生きたんだねっ!!

ありがとうヨル君!!って言いたくなっちゃう・・・。
きっとヨルくんは幸せだった・・・
最後をこんなにもたくさんの皆に看取られて・・・。

あきぱんは何度も飼ってたペットの死に目にあったけど
こんなに幸せな最後を迎えさせてはやれなかった。
みんな寂しく死んでったと思う・・・。
そう思うと、申し訳なくて涙が止まらない。

どうか・・・天国で安らかに眠ってください。


2006/07/28(金) 13:46:07 | URL | あきぱん #-[ 編集]
朝から大泣きでした…。
でも
素敵な家族と過ごせてヨルくんも
幸せだったと思います。

私の実家にも、
私より2歳年上の柴犬がいました。
ずっと一緒に育ってきました。
水が怖くて注射が苦手で。
私が学校で嫌な事があると
雰囲気でわかるのか、
普段無視するくせに(w
擦り寄ってきて。
本当に頭のいい子でした。

私が14歳の春、
家族で看取りました。
最後まで頑張ってくれて…

お父さんが
いつもその子を遊ばせていた
山に還しにいってあげました。

その子とお別れしてからもう
10年経つのに
いまだに実家に帰ると
犬小屋があった場所(もう今は撤去してあるのに は
踏めなくて…

それ以来実家では
動物は飼っていません

でも私は犬飼いたいなぁ、また。
2006/07/28(金) 10:24:31 | URL | さくら #-[ 編集]
長い間たくさんの猫と暮らしてきましたが、
ヨルくんのようにみんなに囲まれて大往生した子はいませんでした。
お姉さんについてきて、ヨルくんは本当に幸せだったと思います。
彼女は自分で自分の運命を理解していたのですね。
ここに来れば幸福に生きられて
ここに来れば愛を与え受け取ってくれる人がいると
動物の直感で知っていたのだと思います。
わたしも一匹でもいいからそんなふうに、送ってやりたかったと思います…。
2006/07/28(金) 01:03:54 | URL | hana #Q.zvybpY[ 編集]
うちにもかなり前ですが、猫がいました。
それが人間くさい猫で、
私には兄弟のひとり的な存在でした。
気まぐれで、雀と海苔とチーズが大好きでしたw
死に目にはあえず、発見されたときはもう亡くなっていて。泣きながら埋めたことを思い出しました。

ヨルくんは長生きされたんですね。
みんなに見守られて幸せだったと思いますよ。
2006/07/28(金) 00:05:36 | URL | ゆか #-[ 編集]
号泣。。。。。
家族みんなな愛された猫やったんですね。
猫‥ではなくヨルくんという家族の一員。
恋児くんの優しい文体でどんなに愛していたのか、どんなに空虚な心持ちなのかを感じました。
この記事を読んだみんなが、ちょっと涙したり、胸がキュッとなったりすることで、ほんのささやかだけれど供養になればいいな、と思った。
2006/07/27(木) 22:28:35 | URL | レン #FsQlnSOY[ 編集]
動物一賢いと言われている人間だけど、
ペットと付き合ってると、人間様が到底到達しえないところから、
俯瞰してみられているような感覚に陥ることがある。

亡くなる瞬間、周り全てを引き受けて天に昇っていくようで。
たまらない喪失感と、反対に満ちてくるいろいろなもの。
感謝。
包まれて、癒されて、浄化されるような感覚。
思っていること、感じていることを全然表現できなくて、
ますます言葉がもどかしくなる。
2006/07/27(木) 19:05:12 | URL | すず #-[ 編集]
ウチのわんこが逝ってしまったときのことを思い出した。
母親が静かに目を閉じたときのことも。
祖母がその呼吸を止めたときのことも。
祖父の動かなくなった体をみたことも。
どれだけ大切にしていても、なくした瞬間は必ず後悔しそうだけど、その後悔が少しでも少なくできたらいいと思った。
本当はなくさないでいられたらいいけどね。
2006/07/27(木) 15:59:35 | URL | ちとせ #cL7PnxO2[ 編集]
以前、うちに傷ついた鳥が迷い込んできた時。
もう動けないほど弱ってたので、そっと横たえて
お水くらい飲ませてやろうと口元に湿らせた綿を近づけたら、
薄目を開けて美味しそうに飲んで・・・。
あ、少し元気になった?と喜んだ次の瞬間、体を痙攣させて動かなくなりました。
「死に水」ってあるんだなぁ。とこの時思ったよ。
お姉さんの指から水を飲んだのは、ヨルくんの最後の挨拶だったんだね。
この家に連れてきてくれてありがとう。って。

ヨルくん。
星になって夜空の上からレンジの乱行を見張っていてやって。
2006/07/27(木) 14:07:01 | URL | 沙羅 #eHP7HEy2[ 編集]
大好きな人達に見送られて、ヨルくんは幸せな最期だったね。

最期を飼い主に見せない猫もいると言うから・・・

うちのお隣で飼っていた猫は、おばちゃんの膝の上で確かに息を引き取ったのに、その亡骸をお気に入りの毛布の上に横たえて、ちょっと席をはずした後、姿を消したのよ。不思議なこともあるよね。。。

(ノ_σ)クスン、涙脆くなっちゃったよ。
2006/07/27(木) 10:27:00 | URL | sora #-[ 編集]
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